静液検査で精液中の白血球の数が基準値よりも多いと副性器機能異常が疑われます。主に各臓器の炎症が原因で発症すると考えられており、抗生物質を服用しながら治療方針を考えます。
鼠径ヘルニアの手術によって、精子の通り道をふさいでしまっている可能性があります。また、おたふく風邪に限らず高熱が出た際に精巣付近が炎症を起こしたことがある場合は、造精機能障害が起きていることがあり、男性不妊の原因となります。
■男性不妊になりやすい病歴・経験 幼少期に鼡径(そけい)ヘルニアの手術受けている
緊急性はありませんが、妊娠を望んでおり、避妊をしないで性行為をしているにも関わらず一定期間妊娠しない場合は、早めに受診を検討しましょう。
精子の質は射精したタイミングにより左右されるため、再検査で違う結果になることもあります。ただし、精液検査は保険適応外であり全額自己負担となるため、検査費用による経済的な負担も考慮して、再検査を検討する必要があります。
男性不妊の検査について一通り理解できたら、次に気になるのが実際に行われる治療内容ではないでしょうか?
■男性不妊の見た目の特徴 睾丸が小さい、あるいは、思春期の頃より小さくなった 男性 不妊症 睾丸を触ると柔らかい、ハリが無い
ただし、対処療法では男性自身の生殖機能を改善しているわけではないため、二人目、三人目を考える際にも、再度治療が必要です。そのため、当院では根本的治療をおすすめしています。
以上の3大原因により、「精子の質の低下」「精子がいない」「精子が出てこられない」などの精子の異常が引き起こされます。なるべく早く検査を受ける必要があるでしょう。
どんな人が不妊症になりやすいのですか?
しかし、実際には男性の原因の精査が十分に行われていないケースは少なくありません。「男性不妊」という病気の認識が浸透していないこともありますが、実情はどうなのでしょうか? 永尾教授は次のように語ります。
「精索静脈瘤」と「精路閉塞」は、手術治療の適応となります。「下垂体ホルモン低下」にはホルモン注射、「性機能障害」には内服薬で治療を行っていきます。
「男性不妊の原因は、3つに大きく分類されます。精子を造る機能に問題があり、精子の数が少なかったり、運動率が悪かったりする『造精機能障害』。十分に勃起しなかったり、射精できなかったりする『性機能障害』。そして、精子は精巣内で造られているけれど、精子の通り道に問題があって精子が出てこれない『精路通過障害』です」(永尾教授)
精路通過障害とは睾丸では精子がつくられているにも関わらず、精管(精子の通り道)に異常があり精子が出せない症状です。